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転居のプロセス【全て失う編】-2

 31, 2008 23:22
転居のプロセス【全て失う編】-1から

*  *  * 

駐車場に戻って探してもなかった時には、本当に青ざめた。

車で、これまでの足取りを辿った。

この日は、雪がかなり積もっている。
でも、落とした場所は、ロードヒーティングになっている場所か屋内と
思われる。

警察に連絡し、もう完全にお手上げ状態になった。
この上京する前日になんていう事をしてしまったのだろう。
そして、最後送別会が、こんな形で皆必死で探してくれている状況に
させてしまった自分の愚かさを呪った。

*  *  *

もう、今日はこれ以上何も出来ないよ。落とした可能性のあるお店は、もう皆閉店
していた。夜中だし。
次の日のオープン時間にすぐ問い合わせすることにした。

飛行機の時間などが気になったけど、なんとか出てくる事を祈った。

*  *  *

仲間の家に着いた。
私の頭の中は、駆け巡っていた。

一番恐れたのは、東京へ行けなくなることだった。
私のこれまでの準備、手放すこと、引越しの作業が全部心に映しだされた。

自分を責めても責めても責めきれない状態だった。

財布の中には、航空チケットの代わり(Skip)になるバーコードを
プリントアウトしたものも入っていた。
警察の人も同情的だった。
「なんとか探しなさい。」
って、あんたが探してよ~!って気分だった。

ふっと、あっ携帯のほうにもバーコードを送っていたのだったと思いだし、
飛行機には乗れると思った。
とにかく行くことは出来る!で、その後どうする?交通費がなかった。
でも反面、私は、必ず行くことになっていることを知っているという感じを持っていた。

なにげなく放心状態のまま、同僚が渡してくれた手紙を開けた。

なんと、手紙と一緒に1万円が入っていた。
お餞別を入れてくれたのだった。
なんだか、超嬉しくなった。

この状況にして「交通費」???

*  *  *

【2008/1/25 上京当日】
時計は、午前2時を回っていた。

仲間も前日まで、私のプレゼントを探しまわり疲れていただろうに。
そして、私のためにフカフカの布団を用意してくれていたのだった。
このとき、昨夜までのハードさに加え、この終結。

それにしても、どういう事?

仲間が一言言った。

「○○ちゃん、これは何かあるよ。きっと」

その言葉で、私の頭は切り替わった。

「そうだよね!明日上京っていうこの時に。」

母、兄、娘たち、マンション、多くの思い出のもの。全部手放していた。
そして、残り少ない財産。風で吹き飛ぶくらいの財産だったけど、
仕事が見つかるまでの大切なつなぎだった。

急に可笑しくなった。笑いだしてしまった。
ここまでくると笑えてくる。

で、ちょっとこの辺から、いや1万円が現れてから、
ヨハムがやけに冷静で平安の中にずっと居ることに
気づいた。

クツミのシャウドは東京に来て読んだけど、読みながら噴出してしまった。

仲間と、午前4時すぎまで、なんだか眠れずに語りあった。
この札幌では、しばらく会って話すことが出来なくなるだろう。
って頭の中に過ぎった。

ハートの奥ではいたって、私のマインドとは違っていた。「平静」

そのことを仲間に伝えると「知ってる」と言われてしまった。

午前5時も近くなって、二人とも一旦寝ることにした。

2,3時間は寝れる計算で。

本当に布団は気持ちが良かった。
まともな布団で休んだのは、しばらくぶりのことだった。

*  *  *


転居のプロセス【全て失う編】-3へ続く
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